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鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第22章 :11章 番外編 夜会❷〜貴方とワルツを〜



※夜会❶の続き


〜夜会 当日〜


夜会の会場前に1台の馬車が止まる。

そこからまず眉間に皺を寄せたリヴァイとハンジ,エルヴィンと続き…その後エルヴィンのエスコートで、そのパートナーが降りる。
今回エルヴィンのパートナーは…最近駐屯兵団から臨時で団長補佐に就任したばかりの、アメリアという女性だ。


今日のエルヴィンはいつもの七三分けではなく…前髪をオールバックに整え、黒いタキシードと蝶ネクタイを着用している。
リヴァイも前髪をオールバックにし、黒いタキシード・クラバッドの替わりに蝶ネクタイ着用。
ハンジはドレス姿ではなく、何故か男性のタキシードを着用している。


「ハンジ…何故、その服装で来た?」

エルヴィンは困ったようにハンジを見つめ、ため息を吐く。

「そんなの…リンと踊りたいからに、決まってるだろ?」

「全く…。私達は先に会場に入っているぞ。」

呆れたようにそう言い、エルヴィンはアメリアの手を引き会場に入って行く。



「おい、クソメガネ!肝心のリンは、いつ来る?」

「リンはサロンで着替えて、そこから馬車で直接会場に向かうって言ってたから…もうすぐ着くんじゃないかな?」

チッ!
リヴァイはいつものように舌打ちすると、窮屈そうに蝶ネクタイに触れた。




暫くすると1台の馬車が、会場入口に止まる。
馬車の扉が開くと、中から声が聞こえた。

「遅れてごめんね!待った?」

リンだ。

1人勝手に馬車から降りようとしている少女に、リヴァイは慌てて駆け寄り手を差し伸べた。
そしてリヴァイの手を取り…リンがゆっくりと馬車から降りる。

「待たせ過ぎだ!あと、1人で降りようとするんじゃね…」

言葉が途中で止まる。
そして少女を凝視し固まった。


リンは…淡いピンク色でレースのフィッシュテールドレスで身を包み、袖はレースのフレンチスリーブ仕様・花が散りばめられたピンクレースのケープを羽織っている。
黒い艶やかな髪は編み込みハーフアップで整えられ、ピンク色の花が沢山飾られている。
そして少しだけヒールの高い白のパンプスを履き、リヴァイの前にふわりと降り立った。


「お待たせ、リヴァイ!…リヴァイ?」

少女は固まったままのリヴァイを、覗き込み話しかける。



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