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鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第20章 4章 番外編 悲しみと幸せの誕生日


※4章〜6章の間【ヒロイン誕生日会編】




3人はリトリートの惨劇から兵舎に戻った。
既に時刻は夜。
夕飯の時間も終わりを告げている。


リヴァイは腕の中で眠る少女に話しかけ、頭をポンポンと叩く。

「おいリン、起きろ。」
『ん……ん?』

数回頭を叩くと…まだ眠そうな目を擦りながら、少女はゆっくりと瞳を開いた。

『リヴァイ?』
「着いたぞ。」
『ん〜〜〜』

少女は馬上で大きく伸びをし、欠伸を1つした。
先に馬から降りていたリヴァイが少女に手を伸ばし、降りる事を促す。

「掴まれ。」
『ハ〜イ』

大人しくリヴァイの手を掴むと、ふわりと馬から飛び降り…地面に着地する。



兵舎に入ると人の気配を感じず、静寂に包まれていた。

『何か…いつもより静かだね。』

少女は首を傾げる。

それもそのはず。
夕食の時間は過ぎていても、就寝時間には早過ぎる。
いつもならまだ、あちこちから人の声が聞こえる時間帯だ。

『あれ?そういえば…モブリットは?』

「モブリットはリンが寝てる時…急ぎの用事があって、先に兵舎に戻ったよ。」

『ふ〜ん、そうなんだ。』
「あっ、リン待って!」

いつものように自室に向かおうとする少女を、ハンジが止めた。

「先にご飯にしようよ!私お腹ペコペコなんだ。」
『でも…お風呂…』
「お風呂はあとで、私と入ろう!」
『……えっ?ハンジが…?』
「今日は一緒に入りたいからさ〜。」
『…分かった。』

珍しく自分から風呂に入りたいと言ったハンジを不審に思いつつ、少女はコクリと頷き食堂へ向かった。

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