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鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第18章 :全ての始まり〜また会う日まで〜



そして少女はリヴァイを見つめ、背伸びする。

リヴァイ含め、誰もが頰に口づけが来ると…そう思った。



しかし…
少女はクラバットをぐいっと引き寄せて、そのままリヴァイの唇にキスをした。


『私もリヴァイの事、大好きだよ!!』

ニッコリ笑う。



一瞬の出来事に…リヴァイは目を見開き、固まっている。

「え〜〜?!」
「ついにやったね…」
「羨ましいな。」
「やっぱり…何か企んでると思った。」

ハンジも驚きで目を見開き、ナナバ・エルヴィン・マナは笑いながら見守る。



『ビックリした?…これは私のファーストキスを勝手に奪った罪と、2回も寝込みを襲った【仕返し】だよ。』

少女はペロリと舌を出し、悪戯が成功した子供のようにふふふと笑った。



「てめぇ…あの時、起きてやがったのか?」

固まっていたリヴァイは、やっと口を開く。

『私を甘く見ないでよね!流石に私だって、そこまで鈍感じゃな…ん!』


少女の言葉が途中で遮られる。
リヴァイが自身の唇で、少女の唇を塞いだのだ。


『んっ…』

突然のキスに驚いたリンは、身体を離そうと胸板を押すが…リヴァイがしっかり後頭部を掴み、ホールド状態で抱きしめてる為…全く動かない。
諦めた少女も、大人しく抱きしめ返した。



そしてキスが終わり、2人は身体を離す。

「俺を驚かせようなんて10年早ぇ!…リン、俺はお前が好きだ!お前よりもっと前からな。待っててやるから、さっさと俺の隣に帰って来い!」

リヴァイはそう言って少女の頰を優しく撫でると、微かに笑った。

『うん!!』

リンも笑顔で答え、頬を撫でる手をギュッと握った。




『じゃあみんな、またね〜!!』

そのまま4人に手を振ると…

少女2人と守護獣は、兵舎から跡形もなく消えた。




「えっ…何?待って!何?今何が…。ファーストキスって何?ちょっと待って…展開が早過ぎて、着いていけないんだけど。何が起きたの?ねぇ、リヴァイ!ナナバ…エルヴィンも、どういう事?!」

放心状態だったハンジが覚醒し、リヴァイ達3人に詰め寄るが…3人は何も言わず兵舎に戻って行く。


「ちょっと!!どういう事〜!説明してよ、リン〜!!」


青く澄んだ空に、ハンジの絶叫が木霊したのだった。








第1部. 完結
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