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鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第15章 : ◆◇今世から来世まで〜運命の人〜◆◇



花が咲き乱れる温かい場所
気持ちの良い風

誰もいない丘に、少女は1人で立っていた。


『あれ…ここ、どこ?』

キョロキョロと興味津々に、周りを見ていた少女だったが…急に寂しくなり歩き出す。

『誰か〜誰かいる?…誰もいないの?』


突然花畑が消え、真っ白な空間になった。

『私…死んだの?』

少女がポツリと呟くと、白い空間に金色に輝く光の球体が現れ…頭に直接声が響いた。

[貴女は死なない。死なせない。]

『誰?』

[私は貴女。貴女の力の源。]

『守護獣?』

[いいえ。貴女の身体の中に宿る、真の力の源。]

『私…死んでない?』

[死にたいの?]

『…私のせいで沢山死んだ。なのに私は何も知らなかった。無知も…罪になるでしょう?』

少女の瞳から涙が零れ落ちる。

[人は無知な生き者よ。そして生きて行く中で知っていく者。だから貴女は、これから少しずつ知って行けばいい。]

『まだ…間に合う?』

[貴女はまだ16年しか生きていないでしょう?間に合わない事なんてない、これからよ。]

『でも…怖い…』

[そうね…真実を知るのは辛いし怖い。でも貴女は1人じゃないわ。貴女の帰りを待ってる人が沢山いる。家族・友人・そして…愛する人。]

『私…もっとみんなと一緒にいたい!…強くなりたい!』

[貴女は強くなれる。私が手助けします。さぁ、帰りましょう!]

『うん!あなたにも…また会える?』

[勿論よ。私はいつでも貴女の中にいる。さぁ…あの橋へ向かいなさい。貴女を呼んでいるわ。]

『うん、分かった。ありがとう!』

少女は言われた通り、光輝く橋へ向かい走って行った。



[覚醒にはまだ早いようね。私も長い目で見守りましょう。]

金色の玉もその場から消えた。

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