第8章 不可思議
カナエと遊ぶことになった。
休日を利用し出掛ける。
ショッピングモールで集合。
中にあるカフェに行こうと言われていたのでついていく。すごいなぁ、カナエってこんなお洒落なお店知ってるんだ。
「ねぇねぇ、って好きな人いないの?」
「……っ!?!?」
私は同様のあまり大声を出しそうになり口を塞いだ。カナエの発言じゃない。
真っ先に、実弥を思い浮かべた私にだ。
いやいやいやそんなわけ。
不死川くん。あの不死川くんですよ!!!
「その反応ってことは……いるんだ~!」
「い、いません!いません!断じてっ!!」
「だめよ~そんなに大きな声出しちゃ。」
私は慌てて周りの目を気にしつつ口を閉じた。
「そんなこというカナエこそ、たくさん告白されてるんだから…。」
「私、あまり興味がなくて全部お断りしてるもの。人の話を聞くのが楽しいわ。それに、だってたくさん告白されてるじゃない。」
「いや…私はカナエにふられた人の相手してるだけだし。」
嫌みを込めて言うと、カナエはにっこりと笑った。
「でも良かったわ~。不死川くんも心配していたもの。」
「…っ!!」
まさかの名前に私はまた大声を出しそうになった。
「私ね、は前世を気にしすぎてるって思うの。不死川くんもそうよ。」
「……」
「不死川くんが言ってくれたんだもの。の罪は前世のもので今世のものじゃないって。だからね、私お友達になろうと思ったのよ。でも急だったわ。いきなりメッセージよこしてくるんだから。」
カナエがにっこり笑う。
そうか…。カナエと連絡先交換してたのって、これを話していたんだ。
「良い人よね、不死川くん」
「……え?」
「応援するわ!お友達だもの~!」
カナエがうふふと笑う。
私は真っ赤になって抗議したが、カナエは変わらなかった。