第4章 煌めき
私は風呂とトイレだけは出てあとは部屋の中にいた。
本を読んでいたら父が入ってきた。帰ってきてたんだ。
「、母さんにあまりひどいことを言わないようにな。」
「………」
前世から父が一番嫌いだ。記憶を思い出す前から嫌いだ。
「明日の文化祭、父さん達見に行くから…。は何かしないのか。」
「文化祭で何をするかはもう言ったよ。頑張って思い出してね。聞いてなかっただろうけど。さようなら。」
私は父の顔を見ずにそう言った。父の顔が怒りに歪むのがわかる。
父の激しい咆哮の後、私は右頬に衝撃を受けた。
文化祭当日。
数日続く文化祭期間中は自由登校であるがほとんどの子が顔をだしていた。そんな中でクラスメイトが私の顔をみて目を見張った。
頬に湿布が張ってある。あまり腫れなかったのが救いだ。
「どうしたの?」
「大丈夫?」
私は寝ているうちに本が棚から落ちてきたと言い訳をした。
苦しいかと思ったが皆信じた。
が。
持ち寄った展示物を飾っている間、実弥が声をかけてきた。
「嘘つけよ。お前のベッドの側に本棚はねえだろうが。」
「……」
「何かあったのか」
ついこの前部屋にやってきた実弥は誤魔化せなかった。私は首を横に振った。
「何にも。」
飾りつけが終わったら友達と文化祭をまわった。さすが私立。出店も出し物も充実している。体育館に向かう。私達が描いた絵の前で軽音部がライブをしていた。
雰囲気もあってていい感じ。さすが宇随先輩のデザイン!