第19章 別れ
一月と二月ってどうしてこんなにもはやく過ぎるのだろう。
もうすぐで私の誕生日が来てしまう。その日は、この学園の高等部の卒業式でもあるのだ。
「悲鳴嶼さん、卒業なんですって。」
「え?三年生だったの?」
「うん。寂しいわね…せっかく会えたのに。」
私は悶々としていた。
中等部から高等部へ行くだけの宇随先輩はまた会えるけれど、キメツ学園を去る悲鳴嶼先輩には会えるかわからない。
「……そう。またお別れなんだ。」
「ねえ……って、悲鳴嶼さんのこと…」
カナエはそれから黙ってしまった。
そういうことには勘のいい彼女のことだから、私と彼のことを何となく察していたのかもしれない。
「……決着つけないと」
過去の私とはもう会えなくなる。
でも。
その前に。