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キメツ学園【鬼滅の刃】

第3章 青春


キメツ学園。中高一貫の私立中学だ。


「まさか、実弥と同じ学校に進学するとは…。」

「学費安いからなぁ。」


隣の彼が欠伸混じりに答える。彼の学ランはまだ少し大きくてだぼついている。私のセーラー服もそうだ。

私たちの小学校からここにきたのは私たちだけ。周りは知らぬ人ばかり。


「実弥、ちゃん、ほら並んで!」


彼の母が家の前で写真を撮ってくれた。
私達は笑いもせずその写真に写った。


「入学式楽しみにしてるから。」


私の母が言う。

そろそろ時間だったので私たちは学園に向かった。


「中学校ってどんなのかな。」

「知らねぇなぁ。前世でも行ったことねぇよ。」

「その冗談笑えなーい」


実弥が真顔で言う。


「……同じクラスかなぁ。」

「どーでもいいだろうが。」


くっちゃべりながら登校する。歩いて通える距離で良かった。
人がごった返すなか、私たちはクラスを確認した。


「銀杏組だって。あ、私達名簿が前後だよ。」

「おぉマジか。珍し…」


実弥が固まる。私も気づいて固まった。


名前の羅列……



霧雨
不死川実弥
冨岡義勇



「俺は夢を見てるのかぁ?」

「夢ですね。もしくは幻ですね。同姓同名でしょう。」

「あれはどう説明するんだぁ?」



一番上。出席番号一番。


伊黒小芭内


「………?いましたか?彼。」

「あ?何言って…」


実弥が口ごもる。


「わりぃ、何でもねぇ。気のせいだ。」


そう言われたが、察した。私が死んだ後のことだ。
だから黙ってくれたんだ。


「冨岡くんは思い出していますかね?」

「思い出してねぇだろ、冨岡だぞ。」


実弥が踵を返す。
私も振り返る。その先に…。



まさかの、冨岡くんがいた。



「…不死川と霧雨…」



驚いていた。


私達は頭を抱えた。


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