第17章 Signalize
「慧ちゃんのせいでずいぶん長持ちしそうなんだけどどうしよっか?」
わざと耳元でそう言ってくる光忠。
きゅんっと中が蠢いたのに気付いたのか、
「まだ何もしてないのに気持ちいい」
また耳元で言う。本当に耳責めはやめて欲しい。
「ぁっ…っく」
ぎゅうっと締めた私に、
「慧ちゃんほんとに耳だけでイっちゃうんだね」
楽しそうに言って動き始めた。
もう機嫌は直ったようだ。
「ぁ、光忠っ…」
「なぁに?」
なんだかご機嫌になってしまった光忠は両手で私の胸を揉みしだきながら出たり挿ったり。
「どこがいちばん気持ちいいの?」
「っ、あっ、やぁぁっ」
機嫌は直っても意地悪だ。
「こっち?それともここ?」
「ぁ、なか…んん」
胸となかとを選ばされ、素直に答えると、
「じゃあ奥とこっちと、どっちが好き?」
胸から手を離して腰を掴み、最奥をとんとんと刺激してきた。
「あ、あ、あ、だめっ」
光忠の手首を抑えて首を横に振ったが、
「そっか、ここが好きなんだね」
更に奥を刺激してくる。
「やだぁ、イっちゃ…」
光忠の手首をぎゅっと握ったが、
「イっちゃったの?」
まだ収縮をしている私のなかを擦り続けた。
「も、ゃっ、だめ、またっ!!」
「気持ちいいよね?僕も気持ちいいもん」
光忠は本当に楽しそうで嬉しそうで。
また私が意識を飛ばしそうになるまでずっと責め続けた。
「もう明るくなってきちゃった」
外の景色が見えるくらいになって漸く終わりを迎え私を快楽の沼から解放してくれた。
「光忠っ…」
「さすがに満足かな。徹夜になっちゃったけど今日は非番だし、まだ滾ってるから僕は平気そうだよ」
私に口づけながら言う。
「慧ちゃんは大丈夫?」
「…大丈夫じゃない」
眠いけど眠れそうになくて、身体中が甘いだるさに包まれている。
「ごめんね。僕も飽きるほど慧ちゃんを抱いてみたかったんだ。まぁ、飽きてはないんだけどね」
言いながらふたりでお風呂に入り、ぼんやりしつつも、
「光忠、ひまわりキレイだった。ありがとう」
「見たのかい?」
伝えると驚いた顔をした。
「伽羅さんが連れてってくれたの」
「そっか。今度は僕とも見に行こうね」
「うん約束ね」
そう言ってふたりで小指を絡めた。