第16章 Real love
「俺は、慧のなかに挿る方を望むぜ」
そう言って身体を起こした私を引き寄せ自身に跨がらせた。
「こっちがいい」
耳元で囁いて、それだけでイきそうになる私のなかに下から押し挿ってくる。
「んっっ…」
質量に顔を歪めた私に、鶴丸は優しく口づけて、
「慧のなか、最高に温かい」
言ってしがみついている私を膝の上で揺らし始めた。
「ぁっ、ぁっ」
短い距離を何度も行き来しながら奥をトントンとリズミカルに刺激してくる鶴丸。
「や、ぁっっ、ダメ、イくっっ」
ぎゅっと抱き締めて絶頂を迎えた私に、
「まだまだだぜ?」
今度はそのままベッドに寝かせ、腰を振り始めてきた。
「んーっ、鶴、さ…」
「なんだ?慧」
「キス…」
訴えるとすぐに身体を倒し口づけてくれる。
「慧、好きだ」
「あぁっっ、好きぃ」
私のなかで鶴丸が果てるまでどのくらいの時間が掛かっただろう。
「っ、鶴さんやっぱ絶倫…」
言った私に、
「これでも我慢してるんだ」
ベッドの上で私を抱き締める。
「鶴さん、お腹空いた」
「なんだ、それ。今言うか」
朝食も食べさせてもらえないまま出陣計画を立てさせられたんだ。
そして気づけばこの部屋で抱き合っていて。
そこに、
「ちょっとー!なんで鍵かけてんのぉ?」
ガチャガチャと音が聞こえた。
「待ってろ」
鶴丸が着物を羽織って立ち上がり、ドアに向かう。
私はただ、布団を引き寄せて肌を隠した。
「ご飯持ってきたよ。って何が楽しくて鶴丸と慧ちゃんがヤってるの邪魔しにこないといけないわけ?」
清光がぶちギレながらトレーを持って入ってきた。
そしてそれをテーブルに置くとベッドの私に向き直り、
「慧ちゃんっっ!!」
飛び乗って抱きついてくる。
「清光…」
「もー、なんなんだよ本当。記憶なんて戻んなくてよかったのにぃ」
言いながら顔を歪める。
「鶴丸酷くない?乱暴にしてない?身体大丈夫?」
正面から私の目を見つめて聞いてきた。
「ぁ、ぅん」
「もー今日一日中鶴丸とかおかしいでしょ?三日月も何容認しちゃってるのって感じ」
清光の愚痴が止まらない。
「加州はいつでも慧といられるじゃないか」
「いーやーだー。俺も一緒に居たいー!!」