第12章 BE IN SIGHT
「光忠っ、光忠ぁ」
「なぁに?」
「早く、欲し…」
結局こうなるんだ。
光忠はさっき自分が抑えられなくなりそうだと言ったが、ずいぶんと落ち着いているように思う。
私の方が狂わされて溺れさせられて、欲しくて仕方なくなる。
いつか薬研が言っていた通りだ。
「もう欲しいの?」
「欲し…ぃ」
少し呆れたような表情。そんな目で見ないで欲しい。
涙が出てくる。
「光忠っ、ごめん、なさい。私っっ」
「泣かないで」
顔を覆った私にそう言い、手を避けて口づけてくれる。
「僕はどんな慧ちゃんでも好きだよ」
「でもっっ」
なんだか寂しそうな光忠の表情。ツラい。
「誰が慧ちゃんをこんなにしちゃったのかなって思っただけ」
ただのヤキモチだよって耳元で囁いた。
その声にまた身体が震え、入ったままだった光忠の指を締め付ける。
「慧ちゃん耳でも感じてくれてるんだね」
わざとそうしてくるからきゅんきゅん疼いてしまう。
「光、忠ぁ」
「うん。もう少し僕の指で気持ちよくなろっか」
そう言いながら指を動かし、耳たぶに口づける。
湿った音が凄く近くで聞こえ、なかの指の動きに頂点へと導かれた。
「も、ゃ。光忠っ、気持ち、ぃ、からぁ」
身体中がぞくぞくする。
「だめっ!!…だ、めぇぇ」
イくのと同時に飛び出した潮。
「慧ちゃん!?」
「だから、だめって…」
涙がポロポロ零れる。
そんな私をきつく抱き締めると、
「そんな気持ちよかった?」
聞いてくる。小さく頷くと、
「じゃあ今度は二人で気持ちよくなろうね」
私のなかに陰茎を突き刺してきた。
「ぁ、ぁ…」
ズブズブと挿ってくる感覚。
「光忠、キスぅ」
「うん」
噛みつくように口を開け、私の口を塞ぎ舌を絡ませる。
そうしながらゆっくり光忠は腰を振り始めた。
頭の後ろに手を回し、ぎゅうっと抱き締めての行為。
凄く大事にされている気がして嬉しかった。
私も光忠の身体に脚を回して抱きつく。
「んっ、ぁ…」
「慧ちゃん、それダメだよ」
「やっ、離したくない!」
更に強く抱き締めると、そのままがつがつと腰を振ってきた。
その動きにビクビクと身体を震わせ絶頂を迎えると、
「慧ちゃん、離して!」