第9章 大袈裟
後ろから私を抱き寄せて起こし、胡座をかいた膝のうえに座らせた。
「…石切さん」
荒く息をしならがら振り返り、
「キス、して」
ねだると頭を押さえつけての激しい口づけ。
「…どうしても君への思いが制御できないよ」
少し悲しそうに言った。
「石切さん」
「なんだい?」
「また一緒に居られますね」
「そうだね」
これでまた半日延長された時間。
私には明日任務がある。
打倒大倶利伽羅で絶対にやりきってやるんだから。
「ねぇ主、もう少ししないかい?」
もう酔いも醒めて明日のことを考え始めていた私に石切丸が言う。
「え?あっっ!!?」
その直後なかに挿ったままの石切丸がむくりと大きくなったのが判った。
「いや違うな。私がもう一度主を啼かせたい」
そう言ってまた私を四つん這いにさせる。
「え?ぁっ…!!」
胸をつかみ、クリトリスに指を這わせ再びがつがつとなかを往復し始めた。
「ひゃっ、は、ぁぁあ!」
同時に三ヵ所も責められてイく以外の選択肢が見えない。
「あぁ、主のなかとてもよく締まる。気持ち、いいよ」
「あっ、私、もっっ!石切、さ…の、気持ち、いぃっ!あ、イくっ」
強く身体を震わせたがやはり石切丸の腰も手も止まらない。
「やっやぁ、だめ!!イっちゃう!またっ、っ」
もう、まともに手をついていられなくて、腕で枕をつくり伏せている状態だ。
本当に、何度イかされただろう。
思い出せないくらいだ。
石切丸が果て、私はそのまま板の間に張り付く。
冷たくて気持ちいい。
「また、無理をさせてしまったよね?」
石切丸も抜け出して隣で身体を投げ出していた。
「石切さんも、気持ちよかったんでしょう?ならいいんじゃないですか?」
今の私には妙に不安な感情とかは湧いてきていない。
「そうかい?だけど明日また頭痛が待っているよきっと」
「多分それも大丈夫です」
言いながらも頭痛が酷くなってきた。
「っっ」
「主?」
「…眠る前に痛み始めると、影響ない、みたい」
「そうなのかい?」
そして襲ってくる睡魔。
「とりあえず私の部屋に運ぶよ?いいかい?」
「…ん」
もうダメだ。眠たすぎる。
「石切、さん」
「なんだい?」
「なんでもない」
ー好きですよ。
その言葉を伝えずに私の意識は夢の中へ落ちてしまった。