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銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】

第7章 三人の師匠と遠征部隊の帰還



「[ブラックトリガー]の行動パターンは?」
 
今まで一言も口を開かなかった太刀川が奈良坂に問いかける。

「一人になる時間帯とか決まってんの?まさか玉狛の全員を相手するわけにはいかないだろう。さすがに迅と海影の2人は同時に相手はしたくない。」
 
太刀川の言うことは最もだった。
たとえボーダーのトップチームといっても、さすがに一人で一部隊の力を持つ玉狛を相手にするのは部が悪い。
それに海影は1人で戦況を覆せるほどの力を持っている。そんなの相手にしてはこちらの身が持たないだろう。
それを避けるには一人きりの時に確実に仕留めれるようにと太刀川は考えているのかも知れない。
 
「現在もうちの米屋と古寺が監視しています。[ブラックトリガー]は毎朝7時頃玉狛支部にやって来て、夜9時から11時の間に玉狛を出て自宅に戻るようです。」

「チャンスは毎日あるわけだねぇ。ならばしっかり作戦を練って「──いや。」
 
「今夜にしましょう。今夜」

「....!?」
 
「今夜!?」
 
その場に衝撃が走る。
あり得んと根付と鬼怒田はポカンと口を半開きにしている。
 
「...太刀川さん。いくらあんたでも相手を舐めないほうがいい。」
 
「舐める?なんでだ?三輪」
 
三輪の指摘に太刀川は意味がわからないと言わんばかりに首をかしげる。
 
「相手のトリガーは[学習する]トリガーなんだろう?今頃玉狛でうちのトリガーを[学習]してるかもしれない。時間が経つほどこっちが不利になるぞ。」
 
「....!」
 
「それに長引かせたら見張りしている米屋と古寺に悪いだろ。あっちには海影がいるだぞ?不意打ちは通用しないからな。サクっと終わらせようや。」
 
「なるほどね」
 
「....確かに早いほうがいいな。」
 
太刀川の意見に風間と当馬は首を縦に振り納得する。

「それでいいですか?城戸司令」

「いいだろう。部隊はお前が指揮しろ。太刀川」
 
「了解です。」
 
帰還したボーダーのトップチームである遠征部隊。
彼らは城戸司令の命令のもとブラックトリガーの回収を開始する。
玉狛に危機が刻一刻と迫りつつあった。
この先何が起こるか海影と迅以外はその事を知るよしもなかった。
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