銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第16章 ガロプラと小さな傀儡
「(味方もろとも....最短で攻撃だと.....!?)」
しかし切り裂かれたガトリンは最後の力を振り絞って狙いを定めると砲撃をする。
「マジか」
「【ミカゲ!避けろ!】」
『!』
砲撃の手が伸びる瞬間
海影は村上への牽制をやめ、その場から逃げ出す。
ドンッ!!ドジャッ!!!ジュウゥゥゥゥ......
焼き焦げた音がして視線を向ければそこには2重の盾で格納庫(ハンガー)を防御した村上が立っていた。
「......見事」
「さすが」
ドッ!ドッ!
2重の爆発音が響き渡りその場からガトリンと太刀川の姿が消えた。
「.....!?」
「"本体"が消えた.....!?」
「我々の完敗です。お見事でした。」
『これは.....ベイルアウトか......!』
まさかのネイバーフッドにベイルアウト機能があったとは知らなかった3人は驚いたような表情を浮かべていた。
「トリオン反応消失!那須隊が捕らえたネイバーと三輪隊が捕らえたネイバーも同時に姿を消した模様です!」
「ネイバーがベイルアウト.....!?」
「.....何もおかしいことは無い。こっちだって"向こう"の技術を真似しとる。逆があっても驚きゃせんわい。」
「(.....なるほど。敵の大胆さの理由はそういう事か。)トリオン兵の動きは?」
「大部分が後退。撤退するものと思われます。ただ.....」
「ただなんだ?」
「ただ敵人型ネイバー1体だけがまだ地下に残っている模様です。」
「何?単独でだと?」
画面の向こうには3人と退治するフードを深々と被った海影の姿が映し出されていた。