• テキストサイズ

【NARUTO】繋ぐ場所【カカシ】

第6章 衝動…?


「おっと」


 カカシは、横に倒れそうになるさきを崩れ落ちないよう、すかさず片手で支えた。


『ねぇ...はぁ...はぁっ...今の、できてる?』


 さきは、はぁ はぁ と荒く息を吐きながら術は完成したかとカカシに問う。
 カカシの横に立つのは、もう1人のさき。
 彼女は心配そうな表情をして、カカシの抱えるさきをおろおろと覗き込んでいた。


「よくやった。成功してるよ。」
 ニコっと微笑んで頭をポンと撫でてやる。
 『やった......』と目を三日月形にして喜んださきは、そこで意識を手放した。
 同時にもう1人のさきもその場から居なくなった。


(大した女だよほんと。)


 腕の中のさきを見つめ、カカシはふっと笑った。
 オレは昔から天才だとか周りに言われているけど、それなりに、真剣に修行も積んできた。
 それに自分で自分を天才だと自負することはない。
 ただ、他人から見た天才は、やっぱり天才だ。
 つまり天才とは努力の賜物だ。と、オレは思う。
 例えば、全身タイツのしつこい変なアイツみたいな......


「お前“も”天才だってことだね」


 いつの間にかすぅすぅと寝息を立て始めたさきに、もう一度褒め言葉を掛けて、そっと頭を撫でてやる。
 そして今日は背中におぶるではなく、横抱きに抱えて、二人の住む家に戻った。


 頑張ってるお前に、上手い飯作ってやらないとね、と思いつつ。

/ 641ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp