• テキストサイズ

【NARUTO】繋ぐ場所【カカシ】

第67章 予選開幕-3-


 いのはニヤリと笑みを浮かべ、動けないでいるサクラに向けて印を構えた。
 再び顔の前で構えられた印。
 動きを封じた敵に、彼女はなんの躊躇いもなかった。

「じゃ……心転身の術!!!」



 今度こそ、いのは膝から崩れ落ちた。
 そして、いのによってサクラの精神が乗っ取られてしまった。

「あそこで心転身の術とは…やられたな」

 敵ながら策士である。
 カカシはこの時点でサクラの負けを大方認め、ため息交じりに呟いた。

『荒業ではあるけど…立派な戦略やね』

「ああ……サクラの精神は完全にいのに乗っ取られた。
サクラの中には今、いのがいる」

 あまり状況が把握できていなかったであろうナルトも、カカシの説明で流石にそれはまずいと理解したのだろう。
 顔を硬直させていた。

「ま!いのの狙いは恐らく…」

 ―――恐らく…降参させる気だ。



 スッと審判のハヤテに向かって片手を挙げる“サクラ”。

「私…春野サクラは、この試合…棄権…
「……ダメだぁっ!!サクラちゃん!!」

『! ナルトくん』

 続けて、棄権を宣言しようとした彼女に、ナルトは大きな声で声援を送った。


/ 641ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp