第3章 Talking Night
開店とほぼ同時に大きめの商店に入り、必要な衣類やら小物やら、最低限の化粧品なんかをまとめて購入した。
カカシに頼み込んで、ブラウンのカラーコンタクトも買って貰った。
カラコンは女性の死活問題だから(だと思っている)。
買ったものをひとまず部屋に置きに戻り、その商店よりも遠方にある図書館(書物庫)へは、歩いて向かった。
木の葉の里は、さきの住んでいる街とは少し違っていたが、賑やかで活気があり、とても良い印象を持った。
『ここには忍者以外の人も住んでるんやね~』
「そうだな。一般人も多く住んでるよ。」
『忍になる人は、やっぱり特別な訓練を受けてるんよね? カカシはどうやって忍者になったの?』
忍について、さきはほとんど無知だ。
気になることは何でも聞いておきたい。
「あそこに、学校がみえるでしょ。 あそこに入学した子供たちは、忍になるために毎日勉強をしている。 勿論、入ったからといって全員が忍になれる訳じゃーない。 様々な試験をクリアしてやっと卒業する… そして、それぞれの担当上忍の課した試験をさらに通過した者だけが初めて下忍になれるってわけ…」
『へぇ… やっぱり厳しい世界なんやね。 私の国は平和ボケしてるからな… きっとこの世界の子供たちの方が、大切な何かを知ってる気がする』
例えば、命の大切さだったり、世界の広さや美しさだったり、学ぶことの大切さだったり…
「そうか。争いがない世界ってのは憧れるもんだけど…ないものねだりなんだろうね。」
さきも「そうやね」 と相槌を打つ。