第45章 Cランク任務…?
「1匹目」
その声と同時に、縛られていたカカシがバラバラの肉片となり弾け飛んだ。
そして間髪入れず、謎の忍は「2匹目」という声とともにナルトに向かって迫ってゆく。
それに素早く反応したサスケがクナイと手裏剣を駆使して鎖の動きを上手く止めた。
(ナイス、サスケくん)
そしてサスケくんが力いっぱい蹴り飛ばした敵がそのままタズナさんの方へ移動したのが見えた瞬間……
『狙いはタズナさんやね』
「そうみたいだな」
――――― ドッ!!
二人の忍の前方へカカシとさきが二人で立ち回り、素早くその動きを封じ込めた。
縛り上げたその敵は、霧隠れの忍。
カカシは二人をおそらく中忍だと測った。
そしてタズナさんの依頼内容について追求する。
「我々はこの忍のターゲットが誰なのか見定める必要があった… そして狙われていたのは貴方だった………
我々はあなたが忍びに狙われてるなんて話は聞いていない。 これだとBランク以上の任務だ。 何か訳ありでしょうが、依頼で嘘をつかれては困ります。
これでは我々の任務外ってことになりますね…」
タズナさんは顔を渋くして言葉を濁す。
確かに、それはカカシの言う通りだ。
カカシはナルトの負った怪我、そしてこの任務内容について少しの間うーんと考え、「ナルトの治療ついでに木の葉へ帰るか」と提案した。
(なら、ちゃんと応急処置だけでもしておかないとね。)
『ナルトくん、怪我した手見せてごら……』
そう言ってさきが手当てを始めようとした時、ナルトはあろう事かその傷を負った手にクナイを思い切り突き刺した。
『あっ??!』
ボタボタとそこから滴り落ちる赤い血。
彼はフーフーと肩で息をしながらその痛みに必死に耐え、悔しそうな表情を浮かべた。
「オレがこのクナイで…オッサンは守る。 任務続行だ!!!」
そう口にし、カカシやさきたちを見る彼の眼差しと言葉は、強く鋭かった。