第41章 仙人との出会い
_______________ 翌朝。
「ちょっと待て、ホントに一人で?」
『そ。 一人で』
慌てた口ぶりで話すカカシ。
一方のさきは大好きなコーヒーを啜っている。
(まぁ、五日ぶりに会ったと思ったら、次は出ていくなんて言ったらこうなるか…)
「一人って…お前は女でしょ…行く宛は?」
『大丈夫、心配し過ぎ。 お父さんみたい』
「そりゃ心配くらいするでしょーよ」
中忍試験第三試験までの1ヶ月、さきは修行に出ようとしていた。
カカシと暮らしているこの家には、一ヶ月間帰らないつもりだ。
他のチャクラ性質を使えるようになること、それから剣術の修行が主な目的だ。
これらは第二の試験でさき自身が見つけた自分の課題。
せっかくの強くなる為の一ヶ月だ。
家に居てもできる修行は、その気になればいつだって出来る。
だからこそ今回は思い切って外に出ようと決めたのだ。
この世界に来て暫くの時間は流れたが、土地勘もなく知り合いも少ないさきにとって、行く宛は特になかった。
しかし、里の外れの滝壺なら広くて修行に励めそうだな、と大体の修行場の目星はつけていた。
「はぁ…こりゃ言っても聞かないね」
『ごめんね? でも、それだけ本気ってこと分かってくれる?』
「それは分かってるよ」