第34章 Sランク任務 -4-
いつの間にか、またあの忍足でさきの後ろに近付き、ニコニコとしながらしゃがみこんでいる半裸のカカシ。
訳も分からず、さきは自分の姿を確認した。
子供用の服なんて持ってるはずもなかった。
変化で小さくなる為に、わざわざ短く丈詰めしたカカシに選んでもらったピンク色の可愛らしい着物は、普段の160センチの身長に戻るとそれはそれは短くて、胸元もはだけるに決まってる。
どこか嬉しそうにその様子を眺めるカカシは、立派なエロ男そのものである。
『アホなこと言うてる間に、はよーお風呂行ってこいっっ!!』
さきは胸元を手で覆いながら、隣にあったバスタオルをカカシにバサッと投げつける。
「ククッ…はいはい」
タオルを受け取ったカカシは浴室の中に姿を消した。
カカシはシャワーを浴びながら笑っていた。
ナルトのお色気の術も確かに見事なものではあったのだが、カカシとしては今しがたチラリと見えたさきの白くて柔らかそうな胸の方がよっぽど興味あるに決まっている。
そしてその彼女の少し抜けているところに、再び笑いの波が押し寄せてきた。
(変化なんて衣服ごと出来るのに、なんでそのことを忘れてるんだろーね?)
すっかり自分の思惑にハマっているさきが、可笑しくて、可愛くて、愛おしい。
フフと笑うその声は、勢いよく流れるシャワーの音にかき消され、脱衣所で着物を着替えているさきの耳に届くことはなかった。