第32章 Sランク任務 -2-
六人でやってきたのは、機密書類が保管されている特別重要な書物庫の屋根の上。
ここに潜入して、カカシの素顔が貼付されているであろう忍者登録書を探し出す…という作戦だ。
「スケアさん、クロ。 私たちについてこられる?」
「えぇ。 私も写真を始める前は忍者の端くれだったので。」
スケアは自信ありげな笑みを浮かべる。
「私も、お兄ちゃんについていけば、きっと大丈夫。」
スケアに続いてクロも笑った。
『何かあれば、私が助けるから安心してクロちゃん』
「うんっありがとう」
そうして、ナルトの合図で任務が開始された。
六人は周囲を警戒し、素早く見張りの上忍の目を盗みながら物陰を進んでいく。
流石に中々こんなところまで侵入してくる人がいないからか、見張りを担当している上忍は呑気に欠伸までかましていた。
(ええ? あれじゃ全然見張りになってないでしょーよ…)
しかしそのおかげか、うまく室内に潜入できたさきたちは、ついに書庫の大きな扉の前にまでたどり着くことに成功した。
サスケのピッキングが終わるのを大きな扉の前で待つ。
あまり長引くと見張りの人が来てしまうかもしれない。
少々の焦りがあるサスケは少し手間取っているようだった。