第31章 Sランク任務 -1-
はたけカカシ率いる第七班は、あの初めての演習の日から、毎日任務をこなすようになった。
お年寄りのお使い、畑仕事、掃除に洗濯、土木や建築の手伝い、子守など任務の内容は様々で、それはまるで万事屋のよう。
だがこれが下忍の最初の仕事だ。
「よし、今日はこれで終わり! かいさーん!」
「えぇ?! もう?! まだ朝の10時だってばよ?!」
ナルトは早くもショボイ任務ばっかりだと駄々をこね始める。
確かに忍者じゃなくてもできる仕事が主なのだが…彼らはまだ下忍になって一ヶ月も経っていない。
実力が認められているさきにいたっては、三代目火影様の采配で時々BランクやAランクの難しい任務も与えられているのだが、これが通常の下忍だ。
つまり、仕方の無いことである。
「あ~ないない。 はい、かいさーん」
カカシはこの後、ある人物と久しぶりに“修行”に付き合う約束をしている。
今日は忙しくなる予定であるカカシにとっては、この時間はむしろ丁度いいぐらいだ。
カカシは何やらコソコソと話をしている三人に背を向けてさっさとその道をあとにした。
「よーし、まずは姉ちゃんを探す!」