第24章 観察
「第5班 ×××、○○○、△△△...」
翌朝、三代目に招集された担当上忍らに決まったばかりの班員がそれぞれ発表された。
「第7班 うずまきナルト、春野サクラ、うちはサスケ 担当上忍ははたけカカシ」
このメンバーには、木ノ葉隠れ所属の上忍である奈良家のシカクも驚いていたが、カカシもまさかこんな班編成になるとは思ってもみなかった。
(ナルトとサスケを一緒の班にするとは三代目も思い切ったものだ。 さて、今回は大荒れの予感だな…)
カカシはその後、三代目と共にナルトたちの家に向かった。
◆
「この牛乳、かなり賞味期限が過ぎている...」
ナルトの家にあったのは、賞味期限切れの牛乳に、大量のカップ麺の容器、脱ぎ捨てられた洋服…お世辞にも綺麗とは言えない部屋だった。
「まぬけな奴だがお前に見張らせるのが一番だ。 カカシよ、お前は鼻がきく… それからお前の受け持つ班には例のうちは一族のサスケもいる。 健闘を祈るぞ。」
「了解」
「…とは言えうちはサスケについてはさきもいる事だ。 写輪眼が開眼した際はお主しか見てやれる者はおらんが、彼女になら少々のことは任せても構わんだろう。」
「はぁ...よく懐いているようですね」
「それで良い。彼女が面倒見の良い奴で良かった。」
「ま、いくらさきが関わっていたとしても、個人的な感情で手を抜く程オレは甘くありませんよ。」
「分かっておる。 頼んだぞカカシ。」
カカシの役目は、厳しくとも彼らが“忍に値するかどうか”をしっかりと見極めてやる事だ。
例えもし、さきにとっては悪い結果になってしまったとしても、彼女も自分の理解者であり、サスケのことを思うのであればきっと納得してくれるだろう…とカカシは思う。
「さて、それじゃ行きますか」
カカシはうずまきナルト、春野サクラ、うちはサスケがどういう子達なのかを観察するために、その足でアカデミーへと向かった。