第19章 誓いのキス
『ふ... カカシは顔も良いってバレたら、里の女性同士争奪戦やろね』
「ならないよ。見せるのはお前だけだから」
『...だから、そういうの反応に困るってば』
「あぁ、ごめん」
クスクスと笑い合いながら二人は顔を近づける。
今にもキスしてしまいそうな距離。
カカシはさきの頬を柔らかく包み込むように撫で、さきはカカシの髪に指を絡ませ掻き上げた。
「...いいの?」
『...なにが?』
「やめて欲しいならしないよ。」
『.......流石に都合いい? 私だけこんな中途半端...』
「いーや、オレは大歓迎」
お互いがお互いを求め合う目は濡れたガラス玉のように光っていて、このまま目を閉じてしまえば今にも吸い込まれてしまいそうだ。
さきはそのカカシの返事を聞いて、グッと踵を浮かせて背伸びをし、目を薄く開いたまま、柔らかくほんの少し軽く触れるだけのキスをした。
そして直ぐに離れたその唇で、素直に告げる。
『なら して? したい。』
「......誘うのが上手いな」
白い雪がハラハラと舞う中、二人は何度も何度も求め合うように唇を重ねた。
しがみつくような手も、優しく包み込む腕も、驚くほど柔らかな唇も互いに離れていかないように
気が済むまで、何度も...何回も...求めあった。