第1章 嫌われてない理由【冨岡義勇】
「おお!義勇くん。どうした?」
義勇さんにおぶられて,宿屋まで来ました。義勇さん。さっきから無言だ。
目を合わせてくれない。
「速く,部屋をくれ。」
「二部屋空いてるな。決まりでいいか。」
『それでいいで「一部屋にしてくれ。」
え?一部屋?義勇さんと私で!?男女⁉︎⁉︎屋根の下・・。
「わかったよ♪」
ニヤニヤしながら,こちらを見ている。
「ちょっと!義勇さん!」
義勇さんは,口を聞かずにスタスタと私をおぶって行った。
部屋に着くと,義勇さんは私をおろし,布団を準備していた。私は,ずっと
ドキドキが止まらない。義勇さんに・・,襲われたらどうしようと思っている。
「俺は先に行く(風呂に)」
と,走って行った。私も,体力が戻ったので風呂に向かった。いろいろあったが,義勇さんと恋仲になれて幸せだった。すぐに着替えを済ませ風呂に入る。
『わぁ!!すごく広ー。義勇さん!?』
「なっ!?」
お互い,時が止まったように固まった。しかし,先手を取ったのは慧音だった。
『私上がりますね!!すみません!!!!!』
と,振り返ったその時。
「ここの温泉広いよな!俺さぁめっちゃ楽しみ!」
「お前子供かよ。」
と,若い男の声が聞こえた。慧音は,驚きと恐怖のあまり動けない。
「慧音。」
低い声で囁き,慧音を引っ張り岩陰に隠れる。すると冨岡は言った。
「覚悟・・しておけ。」
そして,慧音を抱きしめた。