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《鬼滅の刃:R18短編集》アイノカタチ

第1章 嫌われてない理由【冨岡義勇】


『もう嫌・・死にたい。』
 
家まであと少しというのに,歩き疲れで倒れてしまった。私の家は,山の上にある。だから登るのに相当の体力を使ってしまった。

?「おお,ちょうどいいガキがいるじゃねぇか。」

『!?』

 鬼!?刀を握れ・・。動け・・。

鬼「おっ?体が動かないのかぁ?丁度良い。俺は腹を空かせてだからなぁ,綺麗に食べてやー。」

「水の呼吸 肆ノ型 打ち潮!!」

鬼「なっ!?くそっ柱か!」

「俺の慧音に手を出すな。」

『義勇さん・・』

俺のって・・

鬼「覚えてろよ!!クソーっ!!」

鬼はそう言い残すと,静かにきえていった。唖然として,立っている私を義勇さんは抱きしめた。

「慧音!!俺は・・だった。」

『?』

「もしもーし,お取り込み中すみません。」

『あっ・・,しのぶさん・・』

「実はですね,冨岡さん貴女の事が心配で寝れなかったみたいですよ♪
しかも,必死になって探していましたし,それだけ貴女が好きなんですよ
冨岡さんはね。」

えっ?嘘だ。嘘だ。義勇さんが?あんなに酷いことをしたのに・・。

「慧音。俺は,お前のことが・・・。だ・・。」

「うふふ,冨岡さん聞こえませんよ〜。もっと大きな声で言ってください♪」

すると義勇さんは大きく息を吸って。

「俺と!!付き合ってくれ!!!!」

鼓膜が破れるくらい大きな声で,私に向けて言ってくれた。

『嘘ですよね・・,義勇さん・・。』

「嘘じゃない。お前を愛している・・。」

夢みたいだ。私を救ってくれたヒーローと付き合えるなんて・・。
もう,返事は決まっている。

『私も,貴方が大好きです!』

「お幸せに♡私は,まだ任務があるので!さようなら。」

としのぶさんは,去っていった。しのぶさんが見えなくなった後に,次はポツポツと雨が降ってきた。

「雨が・・。慧音。行ってから,また伝えたいことがある』

『義勇さん・・。私・・。歩けません・・。』

もう体力が限界だ。歩けない。すると義勇さんは,無言で,私をおぶった。

『ちょっと!!義勇さん!!下ろして下さい。』

「俺の嫁が困っているからだ・・。このまま宿まで行くぞ。」

と,義勇さんは私を連れて行ってくれた。

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