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…short  鬼灯の冷徹

第2章 慰安旅行(白澤、甘)*タオ様リク*


『はわぁぁ、癒される~』

黒髪を頭の上にまとめ、景色の良い露天風呂で日頃の己を労わる様に目をつむる。
久しぶりに長期で休暇を取ることのできた椿は天国でも有名な旅行スポットへ慰安旅行真っ只中である。

「椿ちゃ~ん、癒されてる~?」

扉が勢いよく開くと同時に陽気で軽々しい声が響く。
もちろん白澤と2人の慰安旅行。
椿が旅行に行くと一言言うと当たり前のごとくついてきたわけだ。

『ちょっと!白澤様!私が出るまで待ってる約束だったじゃないですか!!』
「いや~、僕だって早く癒されたいもん」

そう言った白澤はすでに椿の後ろに回り、椿を抱きしめ、満足そうに入浴を楽しんでいる。
どうすれがば良いのか、と考える椿を見て、白澤はニヤリと笑い、小さなリップ音を立てて椿の背中にキスを落とす。

『ちょっ…白澤さ んんっ』

振り向きざまの椿に白澤は口づけをし、

「タオル巻いちゃってるけど、逆に言ったらタオル1枚しか無いんだよねぇ、今の椿ちゃん」

そう呟き、椿の首筋に赤い花を咲かす。

『やっ…白澤様、今日は約束したじゃないですかぁ』
「うん、今日はしないよ♪」

にっこり笑い白澤は椿を抱き寄せる。

―――― 翌朝。
椿が目を覚ますと、何故か覆いかぶさるように白澤が馬乗りになっていた。

「おはよ、椿ちゃん、よく眠れたかい?」
『…え。ちょ!白澤様、何の冗談…』
「やだな~、朝起きてこんな椿ちゃん目の前にして何もしない方がおかしいでしょ~?」

『何がですか!』と叫ぶ前に、息が止まりそうになる。
椿の来ている着物は肌蹴てしまい胸元やその他もろもろが露わになっていた。

「何もしないのは、昨日の話だったよね…?」

ニヤリと笑う白澤を目の前に椿は『私の慰安はどこへ』と嘆くしかなかった。
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