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短編集●色んなキャラと365のお題

第38章 その台詞は死亡フラグ ヒプマイ 波羅夷空却 ほのぼの





きっと大丈夫だよね。


38.その台詞は死亡フラグ



「え? 東都に・・いく?」

十四くんの言ったことを
私はオウムのように繰り返す。



なんて?

東都にいく?

なんで?

あんな状態で帰ってきたのに?



なんで、どうして・・・??



「ちゃん!」

グラリと世界が反転し、
十四くんの声が遠くで聞こえた。




久しぶりに訪れた空却の部屋を
トントンと、ノックする。


『くーこー?』

しばらくして、開いたふすま。

『おー、。』


空却の態度に違和感を覚えながら

八百屋のおばちゃんが腰痛めてるとか、
和菓子屋の新作が美味しいとか、
そんな当たり障りのない話をした。


話の間、たまに遠くを見つめていた空却は、
心ここに在らずと言った感じだった。


『空却?』

声をかけるとハッと我に帰って
わりぃ、なんの話だ?
と、ごまかすように笑う。



東都で何があったのだろう。


空却に何が起きてるんだろう。



彼に感じた違和感は徐々に薄まっていって
たぶん、疲れてたんだろうと自分に言い聞かせた。



---



「おい、!」

聞き慣れた声が聞こえて、目を覚ますと、
空却と十四くんが不安げに私を覗き込んでいる。


「く、こー?とじゅし、くん?」

まだはっきりしない頭で彼らの名前を呼ぶと
空却は大きく溜息をついた。



見慣れた天井は空厳寺の客間。

「もう、大丈夫ッスね。」

ニコリと笑った十四くんは用事があるんで
俺はもう行くッスと、部屋を出ていってしまった。



「バカ、あんま心配かけさせんな。」

舌打ちと共に空却は起き上がった私の頭を
ワシャワシャと撫でる。

ぐしゃぐしゃになった前髪を見て
空却がゲラゲラと楽しげに笑った。



東都に行ったら、
空却はまた変わってしまうんじゃないだろうか。



「もう、ぐしゃぐしゃにしないでよー。」

髪の毛を手ぐしで整えようとしてもうまくいかない。


こわい。
空却が空却じゃなくなったら
どうしよう。


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