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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第16章 水色桔梗の言葉を
「おわかりにならないんですか? あの大名は、明智光秀に利用されただけです。それを、命まで奪うなんて……」
「義元、そなたは一体何を気にしておる……? 駒の替えなら、いくらでもあるであろう」
心底不思議そうに、義昭が小首を傾げる。
義元の整った顔が、湧き上がる嫌悪によって冷たく強張った。
「すべては私の思い通りに運んでおる。そなたは家臣共々、『その時』に備えていれば良い。いずれ今川家の再興も叶うであろう。私が、正しい位を取り戻した暁にはな」
「…………」
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