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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第15章 仕返しのキス
「どうか柵のそばまで来てください。ここからじゃ、手が届きません」
「囚人に情けは不要だ」
「お願いですから……!」
押し殺した声が、震えてしまう。
きつく柵を掴む手に、熱い雫がしたたり落ちる。
「……泣きべそをかくな。俺は、お前の涙に弱いんだ」
ため息をつきながら気だるげに身体を起こして、光秀さんは柵の方へとにじり寄った。
手首に巻かれた縄を断ち切ると、痛ましい痕が現れた。
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