• テキストサイズ

貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜

第12章 その感情は





「強い子だ。–––よしよし」


光秀さんが囁きながら、私の頭を何度も撫でる。



「それで?その手首の傷はどうした?」


「え……?」



光秀さんの言葉に手首を見ると、あの時、男に強く掴まれたせいで手首が赤くなっていた。



「……まだ話していないことがあるだろう?」


「……あ…」


視線を落とし、赤くなった手首を隠そうと寝間着の袖を引っ張る。

恐ろしい目にはあったけど、光秀さんの護身術で逃げられたし、結果的に何もされなかった。

だから、大丈夫。

そう自分に言い聞かせた。

言わないで済むなら、話したくない。


(これ以上、光秀さんに余計な心配をかけたくない……)

/ 573ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp