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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第12章 その感情は
「元の時代で……、あんな扱いを受けたことがなかったんです……」
「……そうか。五百年先は、よほど、いい世なのだな」
「虫けらみたいに扱われたのに、私……何も、言い返せなかった」
「…………」
「悔しいです……っ。女だからって……平民だからって……あんな扱い…絶対に……許せない」
目元に熱がぶり返してくる。
雫がこぼれ落ちるたび、光秀さんの差し出す手ぬぐいが、そっと吸い取ってくれる。
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