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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜

第3章 龍虎退治



すると……、ふっと信長様が笑った。

「いいだろう。炎の中、怯えもせずに俺を救い出した女だ、験担ぎには申し分ない。 戦場での貴様の振る舞い、楽しみでならん」

「ありがとうございます。では、舞さんは城に残ってかいませんよね」

「あぁ、いいだろう。」

「では、ついて行くからには、私も炊き出しや手当のお手伝いをさせて頂きます。足手纏いにはなりたくないので、後方支援でよろしいでしょうか?」

(戦うみんなにとって、足手纏いになるんだから、出来ることは手伝わないと。)

「後方支援?……あぁ、構わん。」

私の申し出に信長様の口角が少しだけ上がったような気がしたけれど、すぐにいつもの冷たい表情になると鉄扇を居並ぶ武将の一人に向けた。

「では、茜は任せたぞ、光秀」

「御意のままに」

(えっ、光秀さんが最後尾の隊の大将なの……?)

流し目で私を見た光秀さんに、視線を絡め取られる。

「安心しろ、茜。悪いようにはしない。お前が良い子にできればな」


「よ……よろしく、お願いします」

(なんだろう…嫌な予感しかしない……!)

私はこの後、自分が想像をも絶する体験をすることになるとは思いもしなかった

…………

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