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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第11章 嘲る者
(何ごともなかったような顔してる……。)
悔しくて私は平気な顔を作って、ふたりに歩み寄った。
「……何かあったんですか?」
「お殿様が、舞台の様子を下見にいらっしゃったそうだ。『特別なお客様』を連れてな」
(特別なお客様……?)
「わしらなんか足元にも及ばない、ど偉いお方なんだそうだ!」
「一体、誰なんですか?」
「わしら平民にはよくわからんが、とにかくとんでもなく偉いお方だよ。あのお方のために、この国あげて祭りをして、おもてなしするほどだからな」
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