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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜

第10章 偽りの夫婦



旅立つ前に、この時代の旅芸人という仕事について少し調べた。

一部の芸術家を除けば、身分の低い人々や戦火に巻き込まれ国を失くした人々が少なくないそうだ。

この時代の人にとって身分がどれほどの重要か、今では知っている。

それでも光秀さんは、あくまで礼節ある態度を崩さない。


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「知っているか、娘。光秀殿は元々、身分の低い牢人だったのだ。どうせ信長様に媚びへつらい汚い手を使って、今の地位にのし上がったに違いない」

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