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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜

第7章 虚心坦懐




「機嫌は直ったか?」

「…………」


光秀さんの腕の中にすっぽりと包まれたまま、答えあぐねていると、光秀さんの懐からお香とは別に、微かに香る美味しそうな匂いが鼻についた。

食べ物に興味のない光秀さんには、似合わない匂いだ。


(ん……?なんだろう、この匂い)



「…あの、光秀さん?」

「どうした?」

「光秀さんから、なんだか美味しそうな匂いがします」

「あぁ……。忘れていたな。」

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