第3章 俺は何も知らなかった件について
「お前を調べさせて貰った。」
流石に嫌な顔をするだろうか?
今は確実に改心していて真面目に学生生活を
完璧に送っているに、ソレをエゴで調べあげて
明らかな偏見の目を向ける教師は果たして
正解と言えるのだろうか?そんな事を思う。
「………孤児院か未成年売春の話ですかね?」
嫌な顔ひとつせずに寧ろ微笑む姿に鳥肌がたつ。
こいつの声はやたらと耳に残るから
俺は出来たら本当に聞きたくないんだ。
この声を聞くと”得体の知れない何か”が
ゾワゾワと背筋を通過して息を詰まらせる。