第13章 皆でお出かけする事にした件について
「懐かしいな、レッドウィングか。
だいぶ慣らしてあんなァ。痛かっただろ。」
硬めの革靴は慣らすまでだいぶ時間がかかる。
ソレでも今歩いているは痛がる素振りもしないし、皮も見るからに柔らかそうで手入れも行き届いている。「これは本当に革靴好きなパターンだなぁ。」なんて思い、思わぬ共通点にやたらと機嫌が良くなった。
「結構辛かったけどおかげで今は最高です。
私、この靴がどーしても欲しくって
とっても頑張って買ったんですよ。」
「何処で買ったんだァ?上野か?」
「はい!って言っても実はB品何ですよ。」
「……もしかして裏通りの焼肉屋の前の店か?
質のいいB品売ってる…モンキー…何とかって。」
「え!!知ってるんですか!?
殆どB品て分からないから結構お世話になってて…」
「あそこのB品はほぼ完璧な物ばっかだからな。
俺も金ねェのにどうしても革靴欲しくて
よく使ってたなァ…。その後隣のスカジャン屋に…」
「あ!あそこ結構マニアックなの
売ってますよね。たまに見に行きますよ!!」
「掘り出し物がなァ。あの店は
好きな奴からしたらたまんねェよ。」
「そう言えばバイク乗ってた時のズボンも
エイトジーンズでしたよね?
ふふっ、不死川先生以外と服マニアですね。」
「おお、よく分かったな。
何処でエイトジーンズ買ったか分かるかァ?」
「ふふ、小岩のジーパン屋さんですか?
復刻版を1番早く出したのはあのお店ですから。」
「すげェなっ!!女でそんな詳しいやつ
中々いねェぞ!!ははっ、こりゃいいな。」
「私、女の子と服の話し多分合わないんですよね。
そもそも話す相手居ないですけど……。」
「当たり前だァ、けど俺はいい趣味だと思うぞ。」
「へへっ、ありがとうございます。」