第11章 お前にキスがしたくなった件について。
「……お互い酔ってんだァ…。」
「………そうですね……私もだいぶ酔ってます。」
本当に酔った男女のありがちなやり取り
それなのに何故か特別に感じたのは
何でなのか、今はそんなのはどうでもいい。
「………っ……。」
「てめェも…。一丁前に盛ってんじゃねェかよ。」
下着と素肌の間に手を入れると
そこはしっかりと濡れた期待をしていて
生暖かい液体にドクンと心臓が鳴る。
「………っ………ふっ……。」
「……。(……身体は反応してんだけどなァ。)」
服を捲り胸に口をつけて下の突起を
そっと撫でる。 その行動一つ一つに
身体は答えるものの、何故か吐息しか吐かず
ほんの少し顔を歪ませるだけ。
そんなについ意地にになって
反応のいい部分を少しキツめに押すと
ビクビクと体を揺らすくせに
下くちびるを噛んで結局声を上げなかった。
「………っ……っ!!」
「……お前、声…出さねェのかァ?」
が強情に喘がないせいで
クチャクチャという水音がやたらと響く。
そして、俺の服を掴む手だとか
近い距離で香ってくる髪の匂いだとか
先程差し込んだ指への締めつけだったりとか
声に気を取られないせいかやたらと
いつも気にしない部分が際立ってきて
ズクズクとなんとも言えない快感が背に登る。