第11章 お前にキスがしたくなった件について。
「………っ…ん、冷たぃ…。」
ピクンっ。と身体を揺らした姿に
情けなく ゾクゾク と背筋が震えた。
計算でも何でも普段の明るい声とは
少し違う遠慮ガチな 冷たい と
小さく盛れた吐息は甘ったるい。
「………変な声出してんじゃねェよ。」
俺のこの言葉に何故かまた肩を揺らしたので
腕の中のを確認すると
下を向いたまま縮こまって震えていた。
「すいません。安心して力抜けちゃって。」
力など抜けるどころか震えるほど
ガチガチに力が入ってる癖に
下手くそな言い訳をしているは
そう言えば焦った時に誤魔化すのが
本当に下手くそだったな。なんて思い出して
そしたらこれは計算では無いのか?
と腕の中のが可愛らしく見えてきた。