第10章 突撃自宅訪問でパニックな件について
「(………流石に…気になってきた。)」
「ははっ、玄弥めっちゃ絡まれてる。」
ご機嫌に俺の膝で酒を呑んで
ケラケラ笑っているが、揺れる度に
ちょいちょいいい匂いが鼻先を掠める。
「ウィスキーしか呑まねェのか?」
「チャンポンすると酔っ払うんですよ。」
「あー、成程ォ…。(酔ったらどうなるんだ?)」
「ワインなら大丈夫です!!
多分洋酒と洋酒 なら行けると思います。」
「あるぞ、呑むかァ?」
「ふふっ、呑もうかなぁ。頂きます。」
「(…本当愛想良いな。)」
男と呑み慣れてんなァ…。何て思ったが
不本意とはいえそういう店にいたから
嫌って程そういう呑み方してたんだろうな。
「(………何でそんな事出来んだろォな。)」
こんな懐っこいガキに
無理矢理そんなのさせてた奴を
何となくぶっ殺したくなってきたのは
俺も少しだけの事を
人して大切に思えたからなのかもしれない。