第8章 婀娜な紅葉に移り香を~アダルート※18禁領域※
山肌を彩る紅葉が夕日に焼かれ、その燃えるような朱色に染められた部屋で──
〇〇を後ろから抱き締めたまま、口を吸いながら弄(まさぐ)る懐から小袋が ぽとり と畳の上に落ちる。
初めは柔らかいだけだった膨らみは揉みしだくうち、徐々に手の平に硬いものが当たるようになり、それを態と潰すように擦れば、吐息交じりのか細い声が漏れる。
もっと啼かせたくて、手探りで裾から忍び込ませた手を湿り気を帯びた内股に這わせた。
「ぁっ…」
小さく声を上げ咄嗟に〇〇が両足を締めたのは、その自覚があるからだろう。
這わせた手指に汗とは違う、粘りのある ぬるり とした汁(つゆ)が纏わりついてくる。
「まだ触れてもいないのに……まさか俺がいない間、切なくて自分で弄(いじ)ったのか…」
「そんなこと!…しないです…」
「ならば、どうしてもうこんなになっている…?」
〇〇の足の間に自分の膝を捻じ込んで、汁を滲ませる淫唇の裂け目を指で弾くように掻いてその具合を教えてやると、卑猥な音色を聞いた〇〇が震えた声で答える。
「最近…っ全然、逢えなくて……なのに光秀さんは出かける前に限って意地悪するし…」
「ほう、気付いていたか…」
「どうしてっ、そんなこと…」
「誕生日に馳走は欠かせないものなのだろう?」
そう言うと思い当たる節があるらしく、〇〇ははっと息を呑んだ。
「それって…」
「残念ながら、俺は食の味をお前と分かち合うことができない……だが、互いを味わうことならば、共に愉しむことができる」
「っ…じゃあ…最近、光秀さんがいつもに増して意地悪だったのは…」
「ああ。……『特別な日』の宴の馳走として、じっくり熟れたお前を喰うため、だ…」
言いながら、指先で掬った汁を〇〇の内股に塗り付けてやる。
「っ…」
「こんなに涎を垂らして……」
「っっ…言わないで…」
「なら言うんだ。もうこんなにしている訳を……」
「…………っ光秀さん、が──」
消え入りそうな声でその先を口にすることを躊躇(ためら)った〇〇に、真っ赤な耳朶を甘く噛んで続きを促す。