第30章 その飲み会の終わり
「澄晴っていい名前だね」
「どうしたの?急に」
「広くて高くてきれいなイメージがぱっと浮かんで、とっても気持ちの良い名前」
不意打ちに照れる。ありがとう、と普段通り言えただろうか。
「葉瑠は、今酔っぱらってるの?」
「ううん。お店で寝たし、さっき澄晴くんにおんぶしてもらってるってわかったら、驚いて酔いも覚めたよ」
そういうものだろうか。それとも、酔っぱらい自身はそれを否定するというやつか。とりあえず、いつもの葉瑠と変わらない気がするので、前者ということにしておこう。
今日も夜は更けていく。