第19章 継ぎて見まくの欲しき君かも
「……無い、かな」
「じゃあ、いつからあったの?」
「ええっ、いやー、いつからかなっ?とりあえず、そんな訳で私は二宮隊のファンなんですぅ」
「逃げなくてもいいじゃん。葉瑠は俺がいつから葉瑠を好きだったか知ってるくせに、ずるくない?」
それでも、今は言いたくないんだよね。
追及をかわしつつ、緑茶のお代わりと新しいみかんを出す。テレビでもつけて、別の話題にしちゃおう。
ランク戦、ああ、ワクワクする。願わくは、格好いい犬飼澄晴を沢山見れますように。
相見ては面隠さるるものからに継ぎて見まくの欲しき君かも(万葉集2554)