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さくら

第9章 少しずつ、幸せを



 宴会は結局日をまたいで、朝日が出るまで続けられた。

 珍しく扉間も多く飲んで、場を収める者がおらず続けられていた。

 当たり前で、柱間さんは樽酒を飲み干す勢いで、それに続いてマダラ様も競う形で飲み干していった。


 そして、家に帰って来たのは、昼頃だった。


 私はもうくたくたで、今にでも本当に眠ってしまいたかった。

 が、そういうわけにもいかず、自前で用意した着ていた白無垢とマダラ様の羽織袴を洗濯して、干さなければならい重労働が舞っている。

…女中雇おうかな…


 私もマダラ様も身を清めて婚儀には望んだものの、酒の場で匂いは付いてしまっている。

 私も入りたいけど、本当にこっちを片付けないと後が面倒くさい。


雪華「マダラ様、お風呂入っちゃってください」



マダラ「お前は?」



雪華「私は、後で…入ります。白無垢と袴、しっかりと洗いたいので」



マダラ「…後でいいだろ、一緒に入るぞ」



雪華「今やらないとダメなんです。」



マダラ「なんだ…」



雪華「とにかく私は白無垢も、羽織袴もしっかりと片づけてくるので!ごゆっくりと!」



マダラ「(最近物言いが強気になって来たな…ま、いい事か。)」



 マダラ様がお風呂へ向かわれたのを見送ってから、私は洗濯場(庭)へ駆けた。
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