第8章 瞳
後日、マダラ様は里創設者のため、正式に里全体に婚姻を発表した。
そうすれば、うちは一族からも千手一族から、なにより柱間さんから婚儀を開かないのかと言いつめられた。
なにせ里の創設者であるマダラ様の婚姻ともなれば里総出での婚儀を執り行おう!となるのだ。
しかしただただ祭り事をしたいだけだったりもする。
まあそれなりに里内が仲良くなって、賑わいを見せているのだと感じられたのは確かだろう。
雪華「しかし…こうも大々的にするものですか?」
柱間「何を言う!友の婚儀であり、里創設者の婚儀!
これでも小さいくらいぞ!」
主催者が柱間さんという事もあり、何とも言えない壮大なプランが出来上がっていく。
開催場所は里一番に目立つ火影屋敷になった。
屋敷に婚儀の場を設けて、そこで盛大に結婚を里中で祝ってくれる。
里の入り口から屋敷までの道を私とマダラ様の二人で歩くという。
そして豪華な食事を、里外から職人を呼んで合成に振舞うらしい。
もちろん両一族の伝統料理もふるまわれる。
そんな凄い事を話されながら、私はマダラ様の隣で少し不安になる。
雪華「マダラ様、いいんですか?」
マダラ「…お前はやりたくないか?」
首を少し傾げて問われた。
雪華「そんなことはありません!ただ…私は、
…そこまで祝われる人間じゃないだけです…」
マダラ「このうちはマダラの妻がそう弱気でいられるか…」
威厳ある黒の双眼で見つめられる。
私の目で私を、見つめられる。
雪華「っ、」
マダラ「お前は俺の妻。 もっと自信を持て」
雪華「マダラ様…」
マダラ「俺が認めた唯一の女だ、惚れた俺に失望させるのか?」
ちょっと悪戯っぽく笑う顔は、私をその気にさせるのに十分だった。
雪華「‥‥私、は…今の私は、あなたの隣で胸を張って立ちたいです。
失望なんて、させません!
柱間さん、どうぞよろしくお願いします」
柱間「うむ!」
ニカっと大きく笑う柱間さんが、隣で微笑み頭を撫でてくれるマダラ様が私を安心させてくれる。