第20章 冨岡義勇
「まって、だめぇっ…!なんか、クる…!きちゃっ、んっ、ンんっ、んん〜〜〜〜っ!!」
私は大きく体を震わせて、絶頂に達した。
今までに感じたことのない自分で制御が出来なくなる快感だった。
「…可愛いな」
冨岡さんは泡だらけになっている私の体を背後から優しく包み込むように抱きしめて、耳にキスをする。
柔らかい暖かな時間が流れているその時、ピピピッと無機質な電子音が耳に飛び込んできた。
「時間…みたいですね」
唐突にその時間が終わりを告げる。
しばらくするとタイマーの音は止んで、静寂が訪れる。
「私、延長するだけのお金がないので…あの、その…」
「離れない」
「え?」
抱き締められる力が強くなる。
ポトリと泡が床に落ちて広がっていった。