第17章 【下弦の伍】累
「可愛い…僕の沙織。ねぇ、どう?僕のこと好き?」
「っ…」
私は戻らなければならない。
姉と私の思い出の場所のために。
苦しくても愛がなくともこの山を下りてまた牢獄へと帰らなければならない。
今まで愛がなくとも生きていけたじゃないか、何を今更…
でも、累くんがどうにかしてくれるっていうならせめて我慢してきた分は、幸せになってもいいのかな…
「へぇ、まだ言えないんだ、じゃあもう無理やりにでも言わせるから」
累くんは目にも止まらぬ速さで自分の着物を脱ぎさり、指先から糸を出して、私の着物に付けると、ぐっと手繰り寄せる。
「きゃあ!累くん!」
私が着ていた着物が累くんの糸に手繰り寄せられて、ビリビリに引き裂かれて一糸まとわぬ姿にされてしまった。
そして足首にも糸が巻かれ、天井と繋がっていたその糸は私の足を持ち上げている。
「こんな格好して、大事なとこ濡らしてさ…すっごくやらしいよ…」
優越感に浸った笑みを浮かべて、累くんは真っ白の魔羅を私の秘部に押し付ける。