第14章 【炎柱】煉獄杏寿郎
隊士たちへの訓練はいたって普通。
私たちが斬りかかってくる隊士達をボコボコにする、それだけだ。
宇髄の方に向かっていく人達はこころなしか少なくて、その理由は単純に宇髄が爆薬を使っているからである。
「…150は斬ったわよ…宇髄のせいで」
すっかり日は橙色になり、沈みかけていた。
今度は任務だ。
「須磨が新しく作った爆薬を使ってみたくてよ、わりぃな」
私たちは走って山へと向かう。
山に踏み込んだ瞬間、禍々しい雰囲気が肌を掠め、横の茂みで何かが通る音がした。
「さぁて、色柱様?ド派手に行くぜ!」
宇髄は鎌に似た二刀流の剣を持ち、戦闘体勢に入る。
私も刀を握り、ゆっくりと鞘から抜いた。
「派手なのはあなただけで十分よ」