第8章 「The hole」宇髄天元
「え…?」
宇髄先生が…私のことを好き?
「初めてお前の絵を見た時からずっとお前のことが頭から離れない…きっと、これが好きってことなんだろ?」
私は心が暖かくなり、今日3度目の涙が流れた。
絶対に叶わないと思ってたのに、無理だと思ってたのに。
誰からも愛されないまま、そのまま死んでいくんだと勝手に決めつけて諦めてたのは自分だったんだ。
「お前の傷も涙も全部呑みこんでやるよ」
宇髄先生はそう言うと私の後頭部をおさえて、キスをしてきた。
柔らかくてあったかくて幸せな気分に満ち溢れた。